一般財団法人 消防防災科学センターは、消防防災に関する調査及び研究開発、教育及び研修並びに情報の収集分析及び提供等を行い、地域社会の安心安全に寄与することを目的に42年にわたって消防防災に関する調査研究機関として発展してまいりました。総務省消防庁、各地方公共団体をはじめ、関係各位の長期間にわたるご指導、ご支援に厚く御礼申し上げます。
我が国は地理的条件から地震、津波、風水害、火山噴火など大きな自然災害が発生し易い国です。過去の災害を教訓に災害対策の努力が積み重ねられてきましたが、東日本大震災を契機に南海トラフ地震の震度分布、津波高、首都直下地震の被害想定が発表され、特に巨大
津波では早期避難などソフト面での災害対策の重要性も指摘されています。災害から住民を守るという地方公共団体の責務はますます重要になっています。
当センターでは、これまで地域防災計画の策定、石油コンビナート等防災アセスメント、消防力適正配置など地方公共団体の消防防災部門が直面している課題についての調査研究や情報提供を行うほか、住民・自主防災組織など広く防災関係者を対象とする防災啓発事業を展開してまいりました。今後も消防防災についての調査研究を幅広く実施し、長年蓄積してきたノウハウを活かしながら事業を推進するとともに市町村の首長、防災担当職員などの防災関係者の皆様の危機管理能力の向上を目的とした市町村防災研修事業の全国的な展開を図り、各地域の防災対応能力の充実強化に寄与してまいります。
皆様には、当センターの事業推進にご理解とご協力を頂きますとともに、今後も引き続き、ご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
一般財団法人 消防防災科学センター
理事長 福浦 裕介